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Presented by フロイデ

ペトロフピアノの特徴

ペトロフってどんなピアノ?

チェコ・ボヘミア地方をたどる

 チェコは、ヨーロッパのほぼ中央に位置する、人口約1000万人の小さな国です。その位置関係から、宗教や思想などの対立が起こるたびに戦乱の舞台となりましたが、また同じ理由でヨーロッパの芸術や文化の交流点ともなり、特に首都プラハは「百塔の町」「ヨーロッパの音楽学校」などと呼ばれるように、昔から文化的にもたいへん豊かな町です。その首都プラハを中心とした西部がボヘミア地方と呼ばれ、東部はモラビア地方と呼ばれています。スメタナの交響詩「わが祖国」で有名なモルダウ(ヴルタヴァ)川は、プラハの中心を悠々と流れ、ボヘミアの大地を南から北へ大きく蛇行しながら貫いています。広大な大地は深遠な森林で覆われた自然豊かな景観を呈しています。そのプラハの北東に位置する町、フラデツ・クラーロヴェーでペトロフピアノは製造されています。

ブルタバ川に架かる
カレル橋とプラハ城の遠景
「百塔の街」と言われるプラハ

チェコの音楽文化

 チェコの音楽と言えば、作曲家ではオペラ「売られた花嫁」や第2曲目の『モルダウ』で有名な交響詩「わが祖国」で知られるスメタナ(1824〜1884)や、交響曲「新世界から」で有名なドヴォルザークク(1841〜1904)が特に有名で、日本でも大変人気があります。ともに国民楽派と呼ばれ、チェコの民謡や舞曲をモチーフにしながら芸術へと昇華させた力量は、今でも賞賛の的になっています。そして、彼らの音楽の真髄に流れるものは、自らの民族と文化に対する深い愛情と誇りであり、私たちはそこに豊かさや優しさ、懐かしさを感じ、共感しているのではないでしょうか。
 プラハでは、毎年スメタナの命日である5月12日をかわきりに、街を挙げて「プラハの春」音楽祭が開催され、開幕の演奏は必ず「わが祖国」とされており、世界中から音楽家やファンが集います。そして、その主会場は国民劇場、スメタナホール、ドヴォルザークホール等ですが、そこには必ずペトロフピアノが準備されています。

 ドヴォルザーク・ミュージアム(プラハ)のペトロフピアノ。
ロココ調のデザインとユニークな5本足が目を引きます。
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ペトロフピアノ音の特徴

 約300年前に発明されたピアノの音は、素材の変遷や構造の改良、そして技術的な発展などにより大きく変化してきました。しかし、いわゆる現在のピアノの仕組みが出来上がった19世紀半ば以降の変化は、1つには演奏形態の変化、更には人々の生活環境での大音響化により、かなり大きな影響がありました。聴衆が数十人、それも貴族のサロン中心の演奏スタイルが主だった時代と、音楽が大衆化し、2000〜3000人の収容定員をほこるコンサートホールが出現したり、ピアノ協奏曲を200人以上の編成による大オーケストラをバックとして演奏するようになった時代とでは、ピアノの性能に対する要求が全く違ってきました。また、鉄道の駅の構内放送や車内放送がなかった時代、自動車の騒音がなかった時代、テレビやラジオやステレオがなかった時代、巨大なアンプを使用したハードロックがなかった時代を想像してみて下さい。私たち人間の耳は、もっと遠くの音、もっと小さな音を聞き分け、また楽器で言えば、ギターやハープシコードの音で満足できたはずです。つまり、ピアノは時代の変化の中で、より通る音、より大きな音を求めて進化してきました。そして、その過程で自然の木の振動から発する優しく、暖かい、豊かな音色が忘れ去られてしまったかに見えました。しかし今、ペトロフピアノは大変な人気を誇っています。ペトロフの音は、一言で言えば、懐かしい音です。言い換えれば、喧騒と大音響化の過程で忘れ去られたかに思われた、優しく、豊かで温もりのある音が、忘れかけていたもう一つの美のあり方を思い出させてくれているのかもしれません。これは、先にスメタナやドヴォルザークについて述べた、美のあり方と共通しており、ボヘミアの美意識そのものなのではないでしょうか。


現代のペトロフピアノを支えるもの

豊かな森林資源

 ボヘミアも含めたいわゆる中欧は、豊かな森林資源に恵まれた地方です。ピアノの音に決定的な影響を与え、最も重要な部材である響鳴板は、ボヘミアンスプルース(トウヒ)を長い時間をかけて自然乾燥したものから、更に厳選したもの使用しております。チューニングピンを支えるピンブロックには、積層ヨーロピアンビーチ(ブナ)が使用され、内外のリムには、同じビーチやアルダー(カバ)材が使用されます。

広大な貯木場で自然乾燥される
膨大な木材
屋内での乾燥にも
時間をかける
ボヘミアンスプルースの響鳴板

脈々と受け継がれるクラフトマンシップ

 多彩な伝統建築やボヘミアングラスが有名なように、この地方はまたヨーロッパ各地で培われ伝えられた伝統的な工芸技術も脈々と受け継がれています。ピアノ製造においても、創業者のアントニンがウィーンでその技術を習得したように、ヨーロッパ伝統のピアノ製造技術が今でもしっかりと受け継がれております。ペトロフピアノの製造過程は、今でも大半が手工作業で行われ、しかもそれは重要な工程を担っています。


最新技術の採用にも力を入れる

 民営化当初ドイツ・レンナー社との提携により採用された同社製のハンマーとアクションは、ペトロフピアノに画期的な飛躍の機会を提供しました。レンナー社製のハンマー・アクションは、有名なヨーロッパの一流メーカーのほとんどで採用しているもので、ペトロフピアノの性能に、特に弾き心地(タッチ)の面で、とてつもなく大きな改良をもたらしました。そして今、ヨーロッパ最大のピアノメーカーとなったペトロフ社は、オリジナルアクションの開発・製造にも踏み切りました。そこには、「ロマンティック・トーン」と呼ばれる、豊かで、円やかで、気品を感じさせる独特の音色を更に深めるために、また更なるコントロール性能に優れたタッチを実現するために、さまざまな工夫がきめ細かく施されています。また、ペトロフ社では受け継がれる伝統技術に加え、音響実験の為の無響室やコンピューターによる設計や工程管理など、最新技術の導入にも積極的に取り組んでいます。それは、品質の向上やコストの削減に大いに寄与しています。




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